2016年10月4日働き方改革
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【保存版】52.3%が強いストレスを感じてる!?ストレスチェックで企業がすべきこと

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厚生労働省が行った「労働安全衛生調査」(平成26年9月発表)によると、従業員全体の52.3%が、「現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスになっていると感じる事柄がある」のだそうです。

2015年12月には、従業員50人以上の企業でストレスチェックが義務化されるなど、従業員の健康についての意識が高まりを見せています。総務の方は、義務化に伴い社内の体制を整える必要性が出てきました。

義務化から9ヶ月経過したいま、企業できちんと対策はできているでしょうか。「ストレスチェックをやらないと罰せられるの?」と、不安になっている方もいるのではないでしょうか。今回は、ストレスチェック義務化の概要とともに、企業が何をするべきなのかを考えていきましょう。

総務のホンネ。「ストレスチェックをしなかったら罰則はあるの?」

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ストレスチェックが義務化されたのは、2015年12月のこと。
労働安全衛生法の改正に伴い、施行されることになりました。

対策をしなければならない総務の方にとって最も関心が強いのは、「義務化されたけど、もしストレスチェックをしなかったらどうなるの?罰則があるの?」ということでしょう。

確かに、総務である自分が何もしなかったことによって、会社が罰せられて業績が落ちたとなれば大変です。
それでは、結論からお伝えしましょう。

労働安全衛生法上においては、罰則規定はありません。(2016年9月時点)

「労働安全衛生法においては」という言葉に、強烈な怪しさを感じた方が多いのではないでしょうか。そう、確かに労働安全衛生法には、罰則規定についての言及はありません。しかし、ストレスチェックを怠った結果によっては、「安全配慮義務」違反になる恐れがあるのです。

メンタルヘルスも含まれる!労働契約法に記載がある「安全配慮義務」

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前章の終わりに、「安全配慮義務」という言葉が出てきました。
具体的にどのような義務を指すのか、説明していきます。

安全配慮義務とは、労働契約法第5条に定められているもので、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と書かれています。“労働者に危険な作業をさせない”といった内容はもちろん、労働者のメンタルヘルスにも気を配ることも義務づけられていると、解釈されています。

この義務を怠るとどうなるか。実は、労働契約法上には罰則規定がありません。
「なんだ、それなら大丈夫じゃないか」
と思った方。実は罰則されてしまう可能性は大いにあるのです。

罰則に引っかかる恐れがあるのは、民法上に記載のある3つの条文。
第415条(債務不履行)、第709条(不法行為責任)、第715条(使用者責任)です。

これら3つの法律に違反していると判断された場合、使用者は多額の損害賠償を支払わなければならなくなるのです。

前章の冒頭で述べた問い、「ストレスチェックを怠ると、罰則があるのか」の結論をここに記します。

ストレスチェックを怠ったという理由だけで罰則を受けることは今のところないが、従業員が、メンタルの異常によって被害(病気・自殺など)を受けた場合、ストレスチェックを怠ったことが「安全配慮義務」違反に該当し、損害賠償を支払わなければならない可能性がある。

総務は最低限これだけは知っておきたい!ストレスチェックのフローを解説!

従業員が健康に仕事ができる環境を整えるためにも、安全配慮義務違反にならないようにするためにも、ストレスチェックをきちんと実施することが大切であることが分かりました。

続いての章では、企業が具体的にどのような流れでストレスチェックを実施すればいいのか、実施前・実施・実施後という3段階のフローに分けて紹介します。

「実施前」-“事業者が”従業員へストレスチェックの流れを事前説明!

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まず、ストレスチェックを行う上で大前提となることをお伝えします。
それは、「ストレスチェックは企業が行うのではなく、企業内で健康管理を行う産業医など、メンタルヘルスについての専門性を有している人が行う」ということです。

従業員が50名以上の企業には、選任が義務づけられている産業医。
こちらの法律には、罰則規定(50万円以下の罰金)もあるので、まだ産業医がいないという企業はすぐに産業医の選任を行いましょう。

ストレスチェックを実施する前にしなければならないこと、それは、「事業者から従業員への事前説明」です。ストレスチェックの実施目的や実施体制、そして実施方法を伝えます。「ストレスチェックは誰が行うの?」「個人情報の取り扱いはどうするの?」「結果はどのように通知されるの?」といった疑問に答えるようにしましょう。

「実施」-産業医などの“実施者”がストレスチェックを実施!

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続いては「実施」段階。産業医などの「実施者」が、ストレスチェックを実施します。

実施方法について厳密な規定はありませんが、厚生労働省が配信している「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」をダウンロードして使用することをおすすめします。

「実施後」-従業員1人ひとりに結果を通知!高ストレス者には面談も

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実施後は、従業員1人ひとりに結果が通知されます。企業に結果を通知することに了承した従業員の結果は、企業にも通知されます。その際に、高いストレスを感じているを判断された従業員には、「産業医による面談」が推奨されることに。従業員が面談を希望すれば、産業医による面談、そして企業には改善に向けた提案が行われます。

以上のフローを経てストレスチェックは終了です。

“社員の健康を気遣う「健康経営」を!ストレスチェックを実施しよう

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ストレスチェックをする必要性について、安全配慮義務違反になる可能性があるというネガティブな理由を中心に説明してきました。しかし、ストレスチェックを行う本来的な目的は、従業員が元気に働くことができる“健康な会社”を実現させるためです。

最近では、従業員の健康を大切した「健康経営」という経営体制にも注目が集まっています。

「罰せられるから」という後ろ向きな理由ではなく、「会社としての生産性を上げるため」という前向きな理由で、ストレスチェックを実施するようにしてみてはいかがでしょうか。

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