2016年10月17日文書管理

【保存版】文書管理の“いろは”を徹底的に網羅したまとめ

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総務の皆さんにとって、オフィスにある文書をきちんと管理することは、大切な業務のひとつです。

しかし、一口に文書管理と言っても、文書にはさまざまな種類があり、文書に応じて適切な保存の仕方が変わってくるもの。今回は、文書管理の重要性から、文書の保存期間、管理ツールなど、文書管理にまつわるあらゆる情報を紹介します。

文書管理について何かしらの悩みや疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

1.文書管理の重要性
2.文書の保存期間
3.文書管理の方法
4.ペーパーレス化

きちんと対策できている企業はごくわずか。文書管理の重要性

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そもそも、文書管理をすることはなぜ重要なのでしょうか。

その理由は、大きく分けて2つあります。1つ目の理由は「業務を効率化するため」です。

業務をしていく上で、書類が必要になる瞬間は必ず出てきます。
そうした時に、「どの文書がどこにあるか」が分からないと、探し出すために時間がかかってしまうことは容易に想像ができます。個人レベルにおいても当てはまる内容ですが、文書の種類に応じてきちんとまとめ、すぐに取り出せるようにしていなければならないのです。

2つ目の理由は、「書類紛失のリスクを下げるため」です。

書類には、外部に流出するとまずい個人情報が書かれているケースが往々にしてあります。万が一そうした書類を紛失してしまえば、外部の人に見られてしまう恐れがあるのです。

社内の人間の個人情報が流出しても大問題ですが、さらに厄介なのは、契約書など「社外の人の個人情報を流出させてしまうこと」。もし発覚した場合、損害賠償責任が発生し、会社に対して大きな損失をもたらすことになってしまいます。

こうしたリスクを防ぐためにも、特に個人情報をはじめとした秘匿情報が記載された重要書類は、適切に管理することが求められているのです。

現状、文書管理について、会社としてきちんとした対策ができているところはあまり多くありません。会社員をターゲットにしたアンケートによると、なんと全体の約3割が、「重要書類」をなくしたことがあると回答しているのです。書類管理についての実情を詳しく知りたい方は、『重要書類を紛失したことがあるサラリーマンは○%!?その原因や問題となる管理方法を聞いてみた』の記事を参考にしてみてください。

「法定保存文書」書類にはそれぞれ保存期間が定めれているものが多い

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本章では、文書の保存期間について説明します。
企業の文書には、それぞれ「保存期間」が法律によって定められているものが多くあります。こうした文書のことを「法定保存文書」といいます。

法律によって定められた期間を守らずに文書を破棄してしまうと罰則があるので、それぞれの書類をいつまで保管しておけばいいか、しっかり把握しておきましょう。

1.永久保存しておくべき文書の代表例

定款(ていかん):法人の目的、名称、社員、機関、資産などが書かれた根本規則
株主名簿:会社法の規定により会社設立時に作成が義務付けられている、株主に関する事項を明らかにするための帳簿
官公庁への提出文書:官公庁からの許可書、認可書、通達などの書類
知的所有権に関する書類:特許証、登録証、あるいは特許料や登録料の受領書など
登記、訴訟関係書類:土地の権利、訴訟に関係する書類

※法律等による保存年限は明記されていませんが、文書の性格上、永久保存が必要と考えられているものです。

2.保存期間が5年以上10年以下の文書の代表例

株主総会議事録:保存期限は10年程度、もしくは永久保存されることもあります。ほかにも取締役会議事録、監査役会議事録などもこれに準じます。
会計帳簿及び事業に関する重要書類:保存期限は10年。仕訳帳、総勘定元帳、各種補助簿など
計算書等:保存期限は10年。貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表など
取引に関する帳簿:保存期限は7年。仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳、売掛帳、買掛帳など
決算に関する書類:保存期限は7年。棚卸表、貸借対照表、損益計算書等など
監査報告書、会計監査報告書:保存期限は5年。監査人による報告書

3.保存期間が1年以上5年未満の文書の代表例

労働者名簿:保存期限は3年。ほかにも賃金台帳、雇入れ、解雇、退職に関する書類など労働関係の重要書類なども同様
労災保険に関する書類:保存期限は3年。ほかにも労働保険の徴収、納付等の関係書類なども同様
雇用保険、健康保険、厚生年金保険に関する書類:この3つの保険に関する書類は、2年間は保存する必要があるとされています。

以上が代表例です。
法定保存文書についてもっと詳しく知りたいという方は、『【労働者名簿の書類保管期間はいつまで?】法定保存文書の種類別・保存期限まとめ』の記事を参考にしてみてください。

規定がなくても保存は重要!法律に記載のない文書の保存について

法律に規定のある文書の話をしてきました。

ここまでご覧になると、「法律に規定のない文書は、すぐに捨ててもいいの?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、そんなことはありません。法律に記載がなくても、保存しておいた方がいい文書は存在するのです。

その代表例は「履歴書」です。
インターネット内でも、履歴書には「保存義務がある」と書かれているページと、「保存義務はない」と書かれているページがあり、紛らわしい履歴書の管理。労働基準監督をつかさどる”厚生労働省の労働基準部・監督課”に問い合わせたところ、履歴書の保管義務はないとのことでした。

しかし、履歴書には社員の個人情報が詰まっているため、入社した人の履歴書については管理をしておくのが一般的です。では、退職者や不採用者の履歴書はどうしたらいいのでしょう。

退職者や不採用者の履歴書の保管について、情報管理とトラブルを未然に防ぐ観点から詳しく知りたい方は、『【廃棄より返却がベター?】履歴書保管について人事が知っておきたい3つのこと』の記事を参考にしてみてください。

ファイリング?それともツールを活用?業務を効率化させる文書管理の方法

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文書管理の重要性も分かった。
文書の保存期間についても分かった。

次に気になるのは、「どうやって文書を管理していくか」でしょう。ここでは、文書管理の方法を紹介します。

【ファイリング】文書のライフサイクルを上手くとらえた「ファイリングシステム」

「ファイリングシステム」とは、会社のような組織体で扱う書類を分類して整理し、管理するための仕組みのことです。このシステムは、一見ただの書類整理をするための仕組みのように考えられることが多く、その重要性をあまり感じていない会社も見られます。

しかし、ファイリングシステムを導入することで、「発生→伝達→活用→保管→保存→廃棄」という一連の流れに基づいた書類の管理が可能になります。「文書のライフサイクル」と呼ばれるこの一連の流れを理解して書類を管理することで、自分の会社では今どの段階で書類の管理が滞っているのかが明らかになります。活用頻度が高い書類を検索や、活用頻度が低い書類の安全な保管を実現できるのです。

以下ファイリングシステムの代表例3つを紹介します。

【1.バーチカルファイリング】
書類を分類し、まとめてフォルダ(クリアファイルや紙状のファイルなど)に挟み込み、同じようなフォルダをたくさん作って保管する方法です。

【2.簿冊式ファイリング】
バインダーや厚型ファイルと呼ばれる表紙のついたファイル用具に、書類を綴じて保管する方法です。バインダーの背表紙には見出しやタイトル、インデックスを書いておきます。

【3.ボックスファイリング】
バーチカルファイリングに似た方式であり、この場合は書類を挟み込んだフォルダを、さらに箱型のファイルボックスに入れていく方法です。ファイルボックス内のフォルダは、見出しを書き込めるタブ付きのタイプを選ぶと検索性が高まります。ボックス自体にもタイトルやインデックスを付けておきましょう。

もっと詳しく知りたい方は、『業務効率もUPする!?「ファイリングシステム」を取り入れる 5つのメリットとは』の記事を参考にしてみてください。

【ツール】保管庫と社内の書類を一括管理!「MAMORU ONE-文書管理」

文書管理ツールを活用するという方法もあります。日本パープルが提供する「MAMORU ONE-文書管理」を紹介しましょう。

このツールは、書類の保管サービスを受けることができるWEBアプリケーションです。文書の正確な棚番管理、保管書類の入出庫申請、保管書類の廃棄依頼をすることができる上に、個人や部署ごとにアクセスできる文書の範囲を制限したりすることもできるので、セキュリティ対策もしっかりできます。

保管庫と社内にある文書を一括管理し、保管庫にある書類が必要になった際には、WEB管理画面で出庫申請をするだけで、スタッフが該当文書を探して届けてくれるので、非常に便利なサービスだと言えます。興味のある方はこちらのページをごらんください。

【アウトソーシング】機密文書の処理には外部へのアウトソーシング「保護くん(まもるくん)」

膨大な文書の保管・廃棄を社内のみで完結するのは大変だという場合には、外部へのアウトソーシングをおすすめします。

弊社・日本パープルでは、機密文書の保管・処理を一社で完結する「保護くん(まもるくん)」というサービスを行っています。徹底したセキュリティによって、書類を取り出したいときに取り出したり(事前申請が必要)、安全に書類を廃棄したりすることができます。

興味がある方は、こちらのページをご覧ください。

法整備も進んでいる!書類を電子で管理する「ペーパーレス化」

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文書管理をする上で、知っておかなければならない「ペーパーレス化」について、最後に説明します。

ペーパーレス化とは、その言葉通り「社内の紙をなくしていこう」という動きのことです。紙は場所を取るため、大量の紙文書を保管するのは大変です。そのため、紙の文書を減らし、文書を電子化させる取り組みが活発になってきています。

その動きを加速させるものとしてあるのが、「e文書法」と「電子帳簿保存法」の存在。e文書法とは、法定保存文書の中で各省庁が認めたものにおいては、パソコンのデータとして保存してもいい(電子化してもいい)という法律です。

電子帳簿法は、国税関係書類を電子化させることを認めた法律です。これら2つの法律は、社内の書類を電子化する上で大きな効果を発揮しているのですが。その代表例「契約書」について、少し紹介しましょう。

契約書を電子化すれば、システムを利用して文書を管理することが可能となり、検索性や共有性が向上します。書類を保管しておく場所も必要なくなりますから、省スペース化に繋がり、保管にかかるコストを抑えることができるのも大きなメリット。また、契約を最初から紙ではなく電子で行うことによって、書面を印刷したり、郵送したりする手間を省くこともできるのです。

ただし契約書は、相手先の了承も必要なので、ハードルは高いです。したがって、社内文書から電子化させるのが得策。電子化が進んでいるもう1つの書類、「領収書」についても見ていきましょう。

2015年9月末に、3万円未満に限られていた領収書の電子保存の金額要件が廃止され、電子保存を規制が緩和されました。さらに、2017年1月からは、領収書の電子保存がスマートフォンによっても可能になるという動きが見られます。スマートフォンで撮影する方式が可能になることで、経費精算のために会社に出社する必要がなくなるといった業務の効率化が期待できます。

これからさらに書類の電子化が進むことによって、企業の書類管理がさらにしやすくなる時代が来るでしょう。

【もっと詳しく知りたい方へ】
ペーパーレス化全般についての記事は『社内文書をペーパーレス化するメリットとデメリット』
契約書の電子化についての記事は『【デジタル社会でペーパーレスに】契約書の電子化と電子契約のメリット・デメリット』
領収書の電子化についての記事は『社員のストレスフリーに。2017年から領収書がスマホで電子化できるってほんと?』

「文書管理」の基本を押さえて、業務効率化・情報管理を機能させよう!

文書管理は、会社の業務を効率化させる上でも、情報をしっかりと管理する上でも重要なことです。

「文書管理をすることがなぜ必要なのか」「法律で保管が定められている文書は何なのか」「文書をどうやって保存すればいいか」「文書を電子化させて保存させることはできるか」をしっかり押さえて社内に反映させれば、社内の文書管理はきっと上手く機能することでしょう。

詳しく知りたい方は、それぞれの項目で紹介した記事をご覧になってみてはいかがでしょうか。

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