2023年12月1日文書管理
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【保管と保存は何が違うの?】社内文書の正しい保管方法とは?

社内文書の文書管理は、何となくデスクの引き出しに入れておくだけでは実現できません。まず保管とは何かを知るところから始めましょう。今回は、文書における保管と保存の違いから紹介します。あわせて、文書の保管や保存を効率的に行う方法についても解説していきます。

保管と保存の違いとは?

まずは保管と保存の違いについて見ていきます。日常生活で使う場合は近い意味を持つ言葉ですが、社内文書に関して使用するときは下記のように明確な違いがあります。

  • 保管……業務で使用する文書を事務室内などで管理している状態
  • 保存……使用しないが、3年以上取っておく必要のある文書を管理している状態

保管は実際に仕事で活用している文書(活用文書)をいつでも取り出せるようにデスクの引き出しなどに置いておくことをいいます。これに対して、保存は使わなくなった文書を書庫などにしまっておくことをいいます。使わなくなった保存すべき文書とは、法的な理由があって取っておかなければならない文書のことです。

文書を「保管」する方法

文書の保管は文書を活用しやすく管理するために行います。単に文書をためることは保管とは言わないので注意してください。

保管すべき文書は、よく使用する活用文書、数年にわたって使用している常用文書、使用頻度は高くないけれどまれに使用する文書があります。これらの文書を保管するには、まず使用頻度別に分類し、次にジャンル別担当別などに分類してファイリングします。

具体的には、ファイルボックスを使用頻度別に用意し、ジャンル別や担当別に分けたファイルを収納します。その際、ファイルにラベルを付けておけば、取り出すときにスムーズです。ファイルボックス内に仕切り板を設け、その板にジャンルや担当を明記したシールを貼るのも良いでしょう。

共有性の高い文書は、ファイルに入れた上でキャビネットロッカーに収納し、保管しましょう。

「保存」すべき文書とは?

保存すべき文書の代表として挙げられるのは「法定保存文書」と呼ばれるものです。これは法律で保存が義務付けられており、保存期間も(多くは慣例的に)決められている文書のことです。定められた保存期間は2年、3年、5年、7年、10年、永年などさまざまです。

※当記事の内容は作成日現在のものであり、法令の改正等により、紹介内容が変更される場合がございます。

経理

経理部門が保存すべき期間と主な文書は以下の通りです。

10年保存貸借対照表、損益計算書など
7年保存仕訳帳、固定資産台帳、領収書・請求書・源泉徴収簿など
5年保存監査報告、会計監査報告など

人事

人事部門が保存すべき期間と主な文書は以下の通りです。

7年保存じん肺健康診断記録など
5年保存従業員の身元保証書、契約書など
4年保存雇用保険の被保険者に関する書類など
2年保存健康保険・厚生年金保険に関する書類など

総務

総務部門が保存すべき期間と主な文書は以下の通りです。

永年保存定款、株主名簿、官公署への許認可関係の届出書類および重要文書など
30年保存特別管理物質の製造や取扱作業場での常時作業に従事する労働者に関する作業概要等の定期記録など
10年保存株主総会議事録など
5年保存有価証券届出書、有価証券報告書など
3年保存四半期報告書、半期報告書など

賢く保管するコツは「いつ廃棄するか」にあり

日常的な業務に使用するために保管している文書の多くは、将来的には保存する必要がないものです。そこで問題になるのがいつ廃棄するかです。「必要がなくなったら」という曖昧な基準を設けても、「もしかしたら必要になるかも……」と考え、ついついためこんでしまうので、あまり効果はないでしょう。

なので、使用する文書は例えば「作成から3ヵ月後まで保管する」というようにはっきりとした基準を設け、実際に3ヵ月経過したときに使用していなければ必ず廃棄するという方法をおすすめします。

廃棄できるものは思い切って廃棄するのが文書を効率的に管理するコツです。保管している文書の量が減れば整理しやすくなりますし、スペースの節約もできます。なお、保存文書もやがて廃棄しますが、こちらはより機密性の高い文書が多いので、安心できる専門業者に依頼して廃棄するのが良いでしょう。

社内文書の保管は、「活用しやすくする」という視点で行いましょう。今回の記事を参考に、文書を上手に分類し、賢く保管してください。

文書管理クラウドサービスを使うのも手

あらゆるシーンで必要になる文書。書類を多く使う会社では、毎日増えていく保管や保存の状況を把握することが難しい…という場合もあるのではないでしょうか。

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