コピー用紙で年間9万4000円節約できる!?経費削減のアイデアとそのコツ
会社の収益を改善する方法は大きく分けて2つ。1つ目は、もちろん売り上げを伸ばすこと。そして2つ目は、支出を削減することです。
総務の仕事で大きく改善できるのは後者。そこで今回は後者の支出を削減することに焦点を当て、経費削減のアイデアをご紹介します。
オフィスの消耗品・事務用品
オフィスの消耗品・事務用品は従業員が仕事をする上で欠かせないもの。
しかし、毎日使うものなので少し工夫をするだけで年間コストが大幅に抑えられます。塵も積もれば山となる。短期的には効果が望めませんが、小さな努力をコツコツ始めましょう。
コピー用紙は両面使う
社外に持ち出す資料は難しいかもしれませんが、社内で使用するものはできるだけ両面印刷をしましょう。これまで片面だけ使用していたのであれば、コピー用紙代を半減させることができます。
最も使用頻度の高いA4サイズのコピー用紙は1枚当たり約0.7円。1日1000枚使用するとすると、1日あたり約700円、1か月22日営業日とすると、約1万5400円かかっています。
1年間で約18万4800円となりますが、両面印刷を行うとこれの半分の量しか必要なくなるので年間9万2400円の経費削減になります。
オフィスの備品は共同で使う
ホッチキス、セロハンテープなど、使用頻度の低いものは、各従業員に普及するのではなく共同で使うのがおすすめ。これにより初期の出費が減るだけなく、紛失や私的な利用などによる無駄を軽減することができます。
長い目で見ると、これも大きな経費を削減に繋がるでしょう。
社内の備品を効率的に管理するための方法については、こちらの記事をご覧ください。
椅子や机、AV機器などは中古を使う
特に家具や精密機械は高価。来客用を除いて、すべてを新品でそろえる必要があるかを検討すべきです。
書類、文書を電子化して管理
e-文書法の改定により、これまで紙媒体での保存が義務付けられてきた領収書・契約書などの電子化が認められました。これにより、オフィススペースの有効活用につながるだけでなく、無駄な紙の使用を減らすことができます。
先述したように、A4のコピー用紙の平均額は1枚当たり0.7円。印刷する必要がないものは電子化することで、長期的に見ると大きな経費削減につながります。
出張費・宿泊費・交際費
ビジネスにおいて決して切り離すことができない、人との関わり、コミュニケーション。懇意にしている取引先、お客様は別として、社内で完結する活動は贅沢をする必要はないでしょう。
ネットテレビ会議サービス・無料通話サービスを活用する
近年充実しているオンラインでの無料通話や、テレビ会議サービス。例えば、スカイプがあります。本支店間の会議はオンラインに切り替えることで出張費を削減することができます。
通勤費を半年分支給にする
公共交通金は、毎月定期券を購入するより、半年ごとに更新したほうが割安。近い将来に転勤や海外の駐在の予定がなければ、半年ごとの更新でも従業員に不満は生まれないはずです。
社内懇親会では、ネット上のクーポンを使う
現在、クーポンがないお店はないのではないかと思うくらい、各種サイトで割引クーポンが充実しています。これを利用しない手はありません。
電気代・ガス代・水道代
必要最低限の固定費だから…とあきらめるのは早いです。時代に合わない古い機械や料金体系を見直すことによって、経費の削減につながるかもしれません。
照明をLEDに切り替える
初期投資額は大きくなりますが、長期的に見れば電気代の節約につながり、支出の削減が見込めるでしょう。単純計算で、消費電力量(ワット)×使用時間=電気料金。製品にもよりますが、LEDは消費電力量が一般の蛍光灯に比べ約半分~3分の1程度。つまり、置き換えるだけで電気料金を半減させることができます。
さらに、LEDは通常の蛍光灯より約4~5倍の寿命。頻繁に取り換えるコストを削減するだけでなく、環境にも優しく、会社のエコ活動にも繋がります。
電気の使用状況を逐一確認できるようにする
人間は「見える化」しなければ、なかなか改善しようというモチベーションがわきません。電気使用量を確認できるパネルなどを取り付けると、社内で節約意識を高める効果が期待できます。
従業員の最終退社時間を決める
昨今社会問題となっている残業。ある程度のものなら業務上仕方ありませんが、規定を超えるものや社員の健康を害するものはいけません。いっそのこと会社として最終退社時間を決めてしまえば、社員の健康が保たれるだけでなく、電気代の節約にも繋がります。
ガスの契約内容を再検討
電気代に並び、ガスも自由化が進行中。自社に合った最も安い料金プランを選定すれば、月々の経費削減に貢献します。
蛇口に節水コマを装着する
節水コマとは、蛇口内部に取り付けるゴム製のコマのこと。水の流れを妨害し、出る水の量を5~10%制限。物足りなさを感じない程度ですので、無理のない経費の削減です。
経費削減アイデアを募る
いくつかの会社ではすでに取り入れられていることですが、全社的にアイデアを募るという方法があります。無駄に気づくことができるのは、多くは現場にいる従業員。さらに、優良なアイデアを提案した際には、報奨金を出せば、従業員の士気を高めることができます。
経費削減において、やってはいけないこと
経費を削減し、企業の競争力を高めるのは理にかなった施策です。だからといって、やみくもに節約を追求すればいいというものでもありません。経費削減に邁進し、本来の業務がおぼつかなくなったり、必要なものまで削り取ることで、むしろ生産性が悪化しかねません。
例えば、業務に差し支えるレベルで照明の数を減らしたり、空調の設定温度を適当なものにしないことによって、従業員の集中力や士気の低下、そして体調不良を招く可能性があります。
ちょっとずつを、継続する
1つ1つの効果は薄くても、着実に取り組んでいけば、必ず効果が出てくる経費削減。これらの節約以外にも、従業員はまだまだ無駄に気づけるはず。
売り上げに対して支出が大きいと感じているのであれば、経費削減に取り組んでみてはいかがでしょうか。