自社に合うのはどれ?機密文書廃棄の6つの方法と選び方
機密文書は「企業に関する情報で外部に漏れると企業の信頼が損なわれる可能性のある、秘密保持が必要な文書」などと定義付けられているように、決して社外へ漏えいさせてはいけない重要な文書です。従って、利用の際の管理はもちろんのこと、廃棄にまで最新の注意を払わなければなりません。そこで今回は、機密文書の廃棄方法の選び方のポイントや、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
機密文書の廃棄方法を選ぶ際のポイント
機密文書の廃棄には自社で行う方法と外部へ委託する方法がありますが、いずれも以下のポイントを比較検討すると良いでしょう。
セキュリティ
情報漏えいや紛失などのリスクがどの程度あるかを確認します。機密文書の中には個人情報が含まれますが、個人情報の保護に関する法律では、企業に対して委託先への管理責任が求められています。自社で廃棄する時と同じように、外部へ委託する場合も適切に処理されているか確認しなければなりません。
業者のセキュリティ対策を見極めるには、ISO27001認証(情報セキュリティ)の保有有無も一つの判断材料となります。加えて、書類廃棄処理が一社完結型であるかどうかも重要なポイントです。受付・回収・廃棄を別々の業者が委託で請け負っていることも多く、その場合は管理が行き届かないなどトラブルの原因になりかねません。一社で最初から最後まで対応してくれるサービスの方が、管理が楽で安心安全であると言えるでしょう。
また廃棄処理証明書を発行している業者もありますので、そういった業者を選ぶことが大切です。
コストパフォーマンスのバランス
自社で行う場合にかかるコストは、主に人件費です。業者に依頼する場合は単位・金額が異なるので、事前に複数社で比較検討しましょう。あまりに安価でサービスが提供されている場合、セキュリティが不十分なこともあるため、コストとセキュリティとのバランスを見極める必要があります。また文書の梱包や配送などに、どれだけ手間がかかるかもチェックポイントです。
再生可能かどうか
企業のサステナビリティ活動として、再生可能な機密文書の廃棄方法を選択することも視野に入れておくとよいでしょう。後ほどご紹介する溶解処理では、廃棄文書を再生紙などへリサイクルしている業者がほとんどです。
機密文書廃棄の6つの方法
では次に、機密文書を廃棄するための6つの方法を紹介します。メリット・デメリットを比較し、自社に合った方法を選択しましょう。
自組織で実施する方法
①オフィスシュレッダー
社内で社員が自らオフィスのシュレッダーで廃棄する、最も一般的な廃棄方法です。
<メリット>
- ・廃棄したい時にすぐできる
- ・目の前で廃棄できるのでセキュリティ面で安心
<デメリット>
- ・シュレッダーを行う時間と手間がかかる
- ・ゴミ袋や電気代、人件費などコストがかかることも
②焼却処分
直接工場へ持ち込んで焼却する方法です。
<メリット>
- ・量が多い場合も簡単
<デメリット>
- ・配送中の紛失や事故のリスクがある
- ・配送を依頼する場合のセキュリティリスクがある
- ・搬入~廃棄まで立ち会う必要がある
- ・焼却の際に二酸化炭素が排出される
- ・再生不可
③直接溶解
直接工場へ持ち込んで溶解します。溶解は焼却と違う紙のリサイクル工程のひとつで、パルパーと呼ばれる溶解機で水と混ぜられ、鋭い刃で粉砕しながら液状化する方法です。
<メリット>
- ・段ボールをそのまま、さらにホチキスやクリップも一緒に溶解できる
- ・二酸化炭素を排出しないので環境に優しい
- ・再生可能
<デメリット>
- ・配送中の紛失や事故のリスクがある
- ・処理のタイミングは業者によるため依頼~廃棄までのタイムラグが発生する
業者に依頼する方法
④出張裁断
大型シュレッダーを搭載したトラックが企業へ出向き、目の前で裁断します。
<メリット>
- ・目の前で廃棄できるのでセキュリティ面で安心
- ・廃棄のタイミングを指定できる
- ・配送中の紛失や事故のリスクがない
- ・再生可能
<デメリット>
- ・文書を廃棄可能な状態にする手間が必要(ホチキスを外すなど)
⑤持ち込み裁断
大型シュレッダーシステム完備の工場へ出向き、裁断します。
<メリット>
- ・自ら配送を行うのでコストカットが可能
- ・セキュリティが整っている
- ・少量から廃棄可能
- ・再生可能
<デメリット>
・配送中の紛失や事故のリスクがある
⑥引き取り裁断
業者が文書を引き取って工場で裁断する方法です。
<メリット>
- ・自社でやるのは引き渡しのみなので手間がかからない
- ・セキュリティが整っている
- ・再生可能
機密文書の廃棄処理は自社でやるべき?それとも外部に委託すべき?
ここまで6つの方法のメリット・デメリットを見てきましたが、自社ではどれを選択すべきか悩ましいところです。企業によって状況が異なるため、一概に正解はありません。コストを優先させるのか、スピードやセキュリティを重視するのか、廃棄する文書の内容によっても選択は変わります。しかし、機密文書の廃棄はシュレッダーでは安全とは言えません。焼却や溶解で完全に読めなくなるまで処理しなければ、悪用される可能性も多いにあり得ます。企業を守るためにも、セキュリティが充実したサービスを選ぶことが重要です。
安心して任せられるおすすめの廃棄サービス
外部委託に不安を感じる方へ、今回はセキュリティ・所要時間・リサイクル・効率面の課題の全てが解決できる日本パープルのサービスをご紹介します。
- セキュリティ対策万全の機密処理サービス「保護(まもる)くん」
業界初のビジネスモデル特許を取得したサービスです。(※番号:特願2016-105162 特許種類:ビジネスモデル)
オフィスに鍵付き機密回収ボックス「保護くん(まもるくん)」を設置し、そこへ廃棄文書を投入するだけで、書類が人目や人手に触れることなく破砕処理される仕組みになっています。おすすめポイントはなんといってもセキュリティ対策の手厚さ。一度回収ボックスに入れると、社内の人間でも取り出すことはできません。さらに研修を受けたスタッフが、回収~廃棄まで一社完結で行います。これまでに約12,000の事業所への導入を誇る実績も、安心安全の証です。なお、日本パープルは全事業所でISO27000認証を取得しています。
- ・自動で交換依頼をしてくれる「Smart保護くん」
「保護くん」がさらに便利になったサービス。回収ボックスの中身の量を検知し、自動で交換依頼を行ってくれます。回収ボックスの中身が満杯で利用できない、中身がはみ出てしまうといった心配がなく、安全に使うことができます。担当者は、回収ボックスの状態を常に気にする必要がなく、また交換依頼をする手間もかかりません。テレワーク中の企業にも最適なサービスです。
セキュリティやコストのバランスを見極めて自社に合った廃棄方法を
機密文書の廃棄方法を6つ紹介しましたが、それぞれメリット・デメリットがあります。なるべく早く廃棄を行いたいなら目の前で処理できる出張サービスを、安全性を優先するならISO27001認証や証明書を発行している業者を選ぶとよいでしょう。コスト削減したいからなるべく自社で、と考える方も少なくないと思いますが、手間と人件費を考慮すると外部委託の方が安く済むことがあります。今回ご紹介したサービスなどを上手に利用して、適切な文書廃棄を行いましょう。