ビールを片手に学び合う?ひと味違う社内勉強会の事例5選
会社の中で切磋琢磨し、お互いの知識を高め合うために行われる「社内勉強会」。
最初に始まったときは皆高い志を持って取り組みますが、回を重ねるごとに、次第に機能しなくなってしてしまうことが多いのではないでしょうか。多くの企業にとって、いかに社内勉強会を実りあるものにし、継続させるかということが課題になっているのです。
そこで今回は、社内勉強会を有意義なものにするために、企業が工夫をしている事例を紹介します。体系立てられたものからユーモアに溢れたものまで。皆さんの企業に活かせるもがあるか、見ていきましょう。
1回の勉強会の時間を減らして集中力アップ!―「株式会社ガイアックス」
まず最初に紹介するのは、ブログ・SNSなどソーシャルメディアの構築・運用代行から投稿監視・ソーシャルリスニングを提供する「株式会社ガイアックス」です。
同社では、月に1回エンジニアによる社内勉強会を実施していました。初めのうちはそれで上手くいっていたのですが、次第に発表者が増えてえきたため、1時間で終わらないことが多くなってきたのです。勉強会が1時間以上続くと、社員の集中力はどうしても低下してしまうもの。そこで、勉強会の回数を2回に増やし、1回1時間ぴったりで終わらせるようにしました。
そうすることによって、1回ですべての内容を盛り込む必要がなくなったので、社員にとっても無理なく勉強会に参加できるようになりました。このように、勉強会を継続させるためには、参加のハードルを上げすぎないことが必要だということが分かります。
ビールを片手に本音で議論を活性化!―「サムライト株式会社」
続いて紹介するのは、オウンドメディアの総合支援サービスを行う「サムライト株式会社」。同社では、参加者がお酒を飲みながら勉強会を行っているようです。勉強会となると、発言する人がどうしても限られてしまうもの。誰もが発言しやすい空気を作るためにお酒を飲みながらの勉強会が提案されました。
実施した結果、普段はあまり発言しないような人達も自分の意見を言えるようになりました。このように、勉強会はただ行えばいいというのではなく、皆が参加し、気軽に発言できるような空気づくりを行うことも重要なのです。
Pepperを中心に、社員の輪が広がる!―「株式会社SRA東北」
ユニークな勉強会を紹介します。システム開発やインフラ構築といったサービスを提供する「株式会社SRA東北」は、Pepperに関する勉強会を行っています。同社では、Pepperを会社のマスコットキャラクターとし、就職活動をしている人に対する説明会や、お客様へのおもてなしなど、さまざまな場面で活躍させているのです。
そんな会社のアイドル的存在のPepperについての勉強会ということもあって、和気あいあいとした雰囲気で行うことができたようです。「勉強会」という目線からは少しずれてしまいますが、皆が共通して知っているマスコットがいると、社内の団結力が高まります。そうすることによっ、勉強会などのイベントも盛り上がりやすくなっているのが、同社の取り組みのユニークかつ、効果的な点です。
事前に本を読んでおき、当日は活発な議論を―「株式会社はてな」
はてなブログ、はてなブックマークなどを運営する「株式会社はてな」は議論を中心にした勉強会を開催しています。勉強会の段階で全員が課題の本を読んでいることを前提とし、本のテーマについて議論を深めるという方式。大きな特徴としては、議論の際に、ソフトウェア開発プロジェクトの共有Webサービス「GitHub(ギットハブ)」を使用していることが挙げられます。
これを見ることによって、情報が常に見える化している状態で議論を行うことができ、活発かつ効率の良い議論につながるのです。
クリエイターが勉強会を開くことで、社内の共通言語を確立!「MUGENUP Inc.」
最後に紹介するのは、クラウドシステムを利用し、世界中のクリエイターと共に、イラスト、アニメーション、3Dといったゲームアセットを制作している「株式会社MUGENUP」です。同社では、クリエイターが中心になって勉強会を開催しています。クリエイティブ職でない人にとってはピンと来ないかもしれませんが、クリエイターは同じ現象をそれぞれ違った言葉で表現することがあるため、コミュニケーションがしにくいという問題がありました。
それが勉強会を行うことによって、同じ現象を共通言語で理解することができるようになったのです。勉強会は単に知識を身につけるだけでなく、社員同士のコミュニケーションを活発化させるという点においても、大きな役割を担っているのです。
知識だけにとどまらない“価値”を提供する「社内勉強会」作りをしよう!
ここまで、社内勉強会を成功させている5つの企業の紹介をしてきました。
どの会社にも共通して言えるのは、「社内勉強会」という場が、社員にとって知識をつける以上の意味を持っているということ。社内勉強会を実施つもりの方は、知識に加えて、会社が良くなるための価値をするような仕組みを考えてみてはいかがでしょうか。