機密文書とは何? 定義で知る機密文書!
機密文書とは何でしょう? ここでは意外に正確には理解されていないことの多い機密文書について、定義を交えて解説します。
機密文書とは何か?
企業における機密文書(あるいは機密書類)を定義付けるとすれば、「企業に関する極めて重要で秘密保持が必要な文書」であるといえます。機密文書には機密の度合いのレベルによって主に次の3種類があります。
極秘文書
企業の経営に直結するような、最も厳重に保持する必要がある文書です。国家が扱う極秘文書は「漏洩が国の安全、利益に損害を与える恐れのある情報を含む行政文書」とされています。企業においても、極秘文書は最高ランクの重要度を持っています。
秘文書
極秘文書に次いで秘密であることを求められる文書です。会社全体及び各部門の重要な情報を含む文書です。
社外秘文書
社内でのみ共有が許され、社外の人間に漏らしてはならないレベルの情報を含む文書です。部外に漏らすべきではないとされる部外秘文書もあります。
自社の企業秘密、営業秘密に関わる機密文書
機密文書の中で最もポピュラーなのは自社の企業秘密に関わる文書です。企業秘密は一般的にその企業独自の技術、経営情報、顧客情報などを指します。
また、不正競争防止法によって「営業秘密」というものが規定されています。営業秘密とは、生産方法や販売方法のノウハウなどのことです。この営業秘密を含む文書も機密文書のひとつで、営業秘密を冒用する行為を不正競争防止法は禁止しています。
営業秘密がその適用を受けるためには次の3つの要件がすべてそろっていなければなりません。
- 秘密として管理されていること(秘密管理性)
- 生産方法、販売方法、そのほかの事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること(有用性)
- 公然と知られていないこと(非公知性)
そして具体的には以下のものが営業秘密として想定されています(「営業秘密管理の考え方-営業秘密管理のための手順-」経済産業省 知的財産政策室より)。
- 経営戦略に関する情報資産……経営計画、目標、戦略、新規事業計画、M&A計画など
- 顧客に関する情報資産……顧客個人情報、顧客ニーズなど
- 営業に関する情報資産……販売協力先情報、営業ターゲット情報、セールス・マーケティングのノウハウ、仕入価格情報、仕入先情報など
- 技術(製造含む)に関する情報資産……共同研究情報、研究者情報、素材情報、図面情報、製造技術情報など
- 管理(人事、経理など)に関する情報資産……社内システム情報(ID、パスワード)、システム構築情報、セキュリティ情報、従業者個人情報、人事評価データなど
取引先から受け取った機密文書
機密文書には、自社の文書だけでなく、取引先から受け取った機密文書もあります。具体的には契約書、顧客名簿、共同研究開発情報、製品管理マニュアル、開発中製品の仕様書や図面、検査などの手順書、未発表情報などです。
こうした他社から受け取った機密文書も当然、自社の機密文書と同等に扱い、注意深く管理する必要があります。
情報漏洩があれば取引先との関係に問題が生じます。また逆に、自社の機密文書を取引先へ渡す際にも、その取り扱いについて十分に注意を促しておかなければなりません。
個人情報が記載された機密文書
顧客名簿や会員情報をはじめとした個人情報が記載された文書も機密文書です。個人信用情報から社員名簿、履歴書、アンケート回答用紙に至るまで、住所、氏名、年齢、性別、生年月日、電話番号などの個人情報が記されている場合は慎重に取り扱う必要があります。さらに、マイナンバー制度が導入されるとマイナンバー(個人番号)が記された文書は特定個人情報となります。これについても今後、対策を立てて厳重管理する必要があるでしょう。
機密文書とは何かを知ることで、それを管理する重要性も理解できるようになります。社内で保存する以外に、機密文書保存サービスを行っている外部の倉庫も積極的に活用するよう、検討してみてはいかがでしょうか。
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種類が多岐に渡る機密文書。あらゆる場面で発生する大量の書類を一枚一枚廃棄するのではなく、一度に大量の書類を廃棄できるようにすることが、作業時間の短縮を図る上で重要です。
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