2016年3月2日コンプライアンス
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【マイナンバーで何が便利になるの?】利用範囲をわかりやすく解説

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とうとうマイナンバー制度が、平成28年の1月から導入されました。しかし企業の総務や人事担当として、マイナンバー制度はどのように関わってくるのでしょうか
マイナンバー制度という名前はよく聞くものの、実際にどんな内容で、どのようなメリットとデメリットがあるのかということについては、詳しく知られていないでしょう。

今回の記事では、マイナンバーに関する便利な情報を、分かり易くお伝えしたいと思っています。

現在、利用可能な範囲は3つ

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マイナンバー制度というのは、今後さまざまな情報と結びついて、国民の情報を一括管理される予定になっています。しかし現在の段階では、その利用範囲には制限があります。現在の利用範囲は、『社会保障』『税』『災害対策』になります。今回は代表的な3つの利用範囲について、分かり易くお伝えしたいと思います。

社会保障

まずは社会保障からです。マイナンバーは様々な社会保障制度と結びつきます。例えば雇用保険法による、雇用保険事務。健康保険法による、健康保険事務。厚生年金保険法による、厚生年金保険事務。その他健康保険の保険給付事務や、生活保護支給の事務などに、マイナンバーが関連付けられます。
これらの年金、労働、医療、福祉の分野において、マイナンバーで一括管理を行うことにより、行政手続きの効率化適正な運営が図られます。

「税」

次に税金に関しても、マイナンバーが紐付けられます。これにより、会社ごとに記載の方法が異なっていた書類を処理する、税務署の事務処理が、フォーマットが統一されることにより、非常に効率化されることになります。
その他、確定申告時に他の行政機関から、取得した書類等を添付しなければならないことがありますが、これらもマイナンバーによる共通の管理によって、手続きが省略されたり、簡略化されたりする部分が出てきます。私たち納税者からすると、手間が省けて楽になるメリットのある部分です。

「災害対策」

災害対策に関してマイナンバーがどのように関わってくるんでしょうか。最もイメージが湧きづらいかもしれません。

災害時というのは、自分の身分を証明するものを、必ずしも所持しているというわけではありません。例えば大地震や、津波の場合は、着の身着のままで避難したという方も、少なくないでしょう。このような時にマイナンバーで、自分の顔写真を含めた情報がデータベース化されていれば、どこの自治体や場所にいようとも、本人を確認することができます。
これによって預金を引き出したりすることができるわけです。このように、マイナンバーは災害対策時の身分証明の役割も担っているのです。被災者手当ても、マイナンバーで身元を証明して、手当てが支給されることになります。

新たに可能になった利用範囲

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その他に、マイナンバーの導入によって新たに可能になった利用範囲があります。例えば、2015年の9月に法律が改正されて、特定健康診査履歴がマイナンバーにも紐付けられることになりました。

特定健康診査履歴は、糖尿病や高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病を予防するために、複数の検査で数値を取得し、健康状態を把握するものです。この健康状態に関するデータもマイナンバーに紐付けられます。

その他には予防接種の履歴や、職歴に関する履歴もマイナンバーに紐付けられることになります。このことにより、これまでは履歴書による自己申告だった職歴が、データベースとして国に管理されることになります。
このことから、会社に自分の職歴や副業がばれるのではないかという心配をする方がいらっしゃいますが、基本的には企業が、マイナンバーの情報を照会して、社員個人の職歴を検索したり閲覧したりすることはできません。マイナンバーに紐付けられている情報を閲覧できるのは、あくまで行政機関のみです。

これから拡大が予想される利用範囲

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現状日本はマイナンバーの利用がこれらの範囲に限定されていますが、マイナンバーの理由が進んでいる海外では成功した部分も、失敗した部分もあるようです。
マイナンバーの先進事例について、韓国アメリカがよくマイナンバーの失敗事例として引用されることが多いですが、実際にはどこの国もうまくいっている部分と、うまくいっていないがあるでしょう。

40年前から電子番号での国民管理を進めてきたデンマークでは、マイナンバー制度の進歩によって、平等性の高い社会の実現や、行政の効率化個人の行政サービスの受けやすさの向上など、恩恵は広きにわたっています。今後日本のマイナンバーもマイナンバー制度関連の法律が改正されることによって、医療の受診履歴、犯罪履歴、銀行口座番号、購入履歴などの情報もマイナンバーに紐付けられて管理されることになるでしょう。

特に預金に関しては、現在は金融機関が預金者に任意でマイナンバーとの紐付けを勧めていますが、これは義務化しなければ浸透しないという認識も政府にはあるようで、いずれマイナンバーの銀行預金との紐付けが義務化されることになるでしょう。銀行口座の入出金や銀行口座の残高が、すべて国が把握できる状況となります。

まとめ

他の海外先進国に比べても日本の、国民総背番号制は、出遅れている感があります。この遅れを取り戻すかのように、今後日本は様々な情報をマイナンバーに紐付けてゆくことでしょう。もちろんマイナンバー制度は良い面ばかりではないかもしれませんが、行政の効率化や、平等な社会の実現、個人が行政サービスをもっと気軽に受けやすくなるために必要な制度です。うまくマイナンバー制度と付き合っていきたいものです。

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