ウィルスからパソコンを守るにはどうしたらいい?見落としがちなセキュリティ対策ポイント

ここ近年、多く報じられている企業の情報漏洩に関するニュース――

顧客情報やメールアドレスなどが外部に流出してしまい、場合によっては流出したデータが悪用されてしまうケースも発生しています。これらの原因には、さまざまなものがありますが、中には企業のパソコンがウイルスに侵されてしまうことにより発生する場合もあります。そのため、社員一人ひとりのパソコンを守ることが重要となります。ここでは、企業が所持するパソコンのセキュリティ対策について案内します。

パソコンの基本的なセキュリティ対策

まずは、パソコンを守るための基本的な方法を見ていきましょう。下記のような基本的な意識を社員一人ひとりが持つことが重要です。

離席時のパスワード設定

情報漏洩はウイルスだけとは限りません。もしかしたら第三者が勝手にパソコンを見て、データを抜き取っていくことも考えられます。パスワードを設定して離席時にはロックをかけるようにし、ほかの社員が容易に閲覧や操作ができないようにする意識をしましょう。

添付ファイルの保護

機密性の高いデータが入った添付ファイルを、もし間違えて違う人にメールしてしまったら大変な問題となります。重要な添付ファイルにはパスワードを設定しておくことで、誤って他人に添付してしまったとしても、見られないような工夫をしておくことが大切です。

パスワードは別途メールをするといった方法で共有し、送信者と受信者だけが知ることができるようにしておけば、第三者に添付ファイルを見られる心配もありません。

個人のPCの社内持ち込み禁止

個人のパソコンがすでにウイルスに侵されている場合、会社のネットワークに接続しただけで会社全体にウイルスが広がってしまう可能性があります。そのため、個人のパソコンは会社に持ち込まないように徹底します。またUSBメモリーなどの外部データのやり取りも、社内のパソコンに含まれる重要なデータを持ち出す危険性を生むので、禁止しましょう。

ウイルス対策

ウイルスに感染した際、厄介なのは感染してもパソコンの使用者が気付かず、知らない間に使用者のパソコンからデータが外部に漏れたりすることです。

ウイルス感染までの流れ

一般的に、ウイルスに感染してしまう流れは下記の通りです。

  1. 不審なメールが届く、怪しいWEBサイトを見る
  2. 怪しいメールの添付ファイルを開く、WEBサイト上の実行ファイルを開く
  3. ウイルスに感染する
  4. ウイルスがパソコン内部で活動を開始する
  5. さらに違うパソコンへ蔓延し、被害が拡大する

ウイルスの主な感染源は、不審なメールの添付ファイル怪しいWEBサイトからダウンロードした実行ファイルが挙げられます。ウイルスに感染したUSBメモリーやメモリーカードの使用も要注意です。ウイルスに感染すると知らない内にパソコン内部で活動し、パソコンを壊したり、情報を抜き取って外部へ送信したりと、さまざまな悪影響を及ぼします。

ウイルスの傾向について

以前は、ウイルスといえば感染したパソコンが壊れてデータが消えたり、調子が悪くなったりしてしまうようなものが主流でした。しかし、最近のウイルスはお金儲けをする道具に変わってきています。

ニュースで報じられている事例からも分かるように、クレジットカードの情報や、サービスのログインIDやパスワードを抜き取られるようなウイルスが多くなってきており、被害がパソコンだけでは済まない事態になりつつあります。

また、企業の事例ではありませんが、国の機関の職員があるメールに添付されていたファイルを開いたことによりウイルスに感染し、個人情報が流出した事例もあり、このことからもパソコンのセキュリティ対策の必要性が実感できるでしょう。

ウイルスからコンピューターを守るためには?

ウイルスからコンピューターを守るためにも、下記のようなことに注意しましょう。

  • 不審なメールの添付ファイルは開かない
  • 怪しいWEBサイトから不用意にファイルをダウンロードしない
  • ウイルス対策ソフトをインストールする

これら3つのことをしっかり実行しておけば、ウイルスに感染する可能性を抑えることができるでしょう。しかし、新しいウイルスにはウイルス対策ソフトが対応していない場合も考えられるので、ウイルス対策ソフトは常に新しいものにバージョンアップするように意識付けをしてください。

ウイルスが厄介な点は、自分のパソコンが感染していることに気付かないまま、パソコンを使ってしまうことにあります。個人のパソコンと違って、企業でのウイルス感染は顧客情報の流出といったことが考えられるため致命傷です。セキュリティ対策をしっかりと行って情報漏洩を未然に防ぎましょう。