導入の背景
本社内キャビネットにて保管している契約書(原本)の大規模震災(BCP)対策を検討していた。
主に重要視したポイントは、震災発生時における契約書の閲覧性の確保。
本社内のキャビネットの管理では耐震性に不足があり外部保管を検討した。しかし耐震設備のしっかりした保管庫に預けるだけでは、震災発生時に交通規制がかかってしまうと通行車両が限定されてしまう。そのことで保管庫から契約書が取出せず閲覧できなくなる可能性があった。
導入商品・サービス
- 書類保管 SHOKO
- 文書管理システム MAMORU ONE
課題
1. BCP対策
本社内キャビネットにて契約書原本を管理しており、大規模震災対策が必要となっていた。
2. 紛失リスクの抑制
総務部門が契約書を管理しているキャビネットから、確認者が必要な際、持ち出し台帳に記録した後で原本の取り出しを行っていた。確認の度に原本が持ち出されるため紛失のリスクが発生していた。
3. 管理方法の一元化
契約書の種類が3種ほどあり一元管理したかった。また、それぞれの部門で管理されていて、ヒト・部署等でそれぞれ管理する内容やエクセルの管理表のフォーマットにバラつきがあった。
ご提案
MAMORU ONE(旧サービス名:e-保管サービス)を利用した契約書管理方法の構築
1. 契約書をデータ化してシステムで一括管理
契約書を電子化してシステム上で管理、システム上で検索、閲覧できる環境を構築。
データ化が必要なこれまでの契約書(約500件程度)について、データ化及びシステムアップロードは、日本パープルが代行。定常的に発生する契約書(月10件程度)は、お客様が都度アップロードし利用。
契約書のデータ化やシステムアップロード作業は、セキュリティを担保するため、お客様社内(オンサイト)にて作業実施。
システム上で管理する事で、データのバックアップ対策が可能。かつ大規模震災時にもインターネット環境があれば契約書を確認可能。(BCP対策)
これまで閲覧確認時に原本を確認していたが、WEB上で確認できることで原本を持ち出さずにデータで閲覧可能。(紛失リスクの抑止)
2. 契約書管理項目をカスタマイズ設計
お客様ご要望に沿った検索管理項目を設定。
これまでエクセルで管理している文書管理項目を基に、今後の運用を踏まえた文書管理項目をお客様とお打合せの上作成。部署ごと、担当ごとなど、ばらばらで管理されていた管理項目を整理。
3. 契約書管理台帳を容易に作成、更新
契約書の棚卸の際に契約書管理台帳を作成し、更新期限や有効期限などのステータスを管理。MAMORU ONE(旧サービス名:e-保管サービス) では「検索」「ヒット」した対象契約書データを一式CSVファイル出力ができるので、契約書管理台帳の作成、更新が容易。(管理方法の一元化)
サービス導入までの流れ
- 書類管理方法ヒアリング(検索管理項目等)
- PDFデータ化の仕様要望ヒアリング
- MAMORU ONE(旧サービス名:e-保管サービス)上での文書管理項目の設定(日本パープルとお客様協議の上決定)
- 雇用契約書スキャニング(日本パープル)
- 雇用契約書のデータベース登録(日本パープル)
- 運用更新業務(お客様)
※電子化スキャニング作業はオンサイト業務にて実施。(センシティブ情報のため)
導入効果
- BCP対策のみならず、必要時に契約書を閲覧できる環境を構築できた事で、月に10件ぐらい発生していた契約書の不要な持ち出しがなくなった。
- また、持ち出しが減った事で毎月発生していた契約書の棚卸業務に時間がかからなくたった事や、原本紛失リスクも極小化できた。
- さらに、当初は、自社リソースのみで契約書管理を整理し再構築しようとしていたが、BCP対策と同時にできてペーパーレス化に向けた推進力となった。
今後の展開
e保管サービスを活用して、契約書だけでなく文書管理全般をPDFデータで管理しペーパーレス化を推進していきたいと考えている。